“30年前に大学進学で伊豆の田舎から上京した僕。
独り暮らしになり、いつ起きようが寝ようが、何を食べようが、ある程度の自由を得られた。
しかし、お金を使うことに関しては、仕送りのお金以上には使えないため、月初めは倹約して、月の終わりごろは残りのお金で好きなものを食べるようにしていました。
そんな、ある日。東京出身の友人ができ、その友人はラーメンの食べ歩きをするのが趣味でした。自然と、その友人から
「ラーメン食べに行かない?」と誘われ、初めて東京のラーメン屋さんに行きました。
その店は、友人が何回か行っていて「オススメ」の店でした。
店に入り、食券を買い、私は何も言わず、店員さんに渡しました。続いて友人が食券を渡す際に「麵かためで」と言いました。
その瞬間、私は雷に撃たれたような衝撃を受けました。
田舎育ちの私は、お店の方に注文をつけるなど一度もしたことがなく、周りにも、そんな人はいませんでした。
自分のこだわり、好みをさらりと言うって「都会だな」と。また、店員さんも普通に受け取る様子も田舎では考えられないことでした。
あれから、30年が経ち、私は一人でラーメン屋さんに入り、「麺かためで」と言う。
今では、多くのお店がお客様の好み、麺の堅さ、味の濃さ、油の量などを聞く、オーダーメード方式にしている。
ラーメンを食べながら、時が経つのは早いものと思ってしまう。”
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